はじめての家作りなら、何を聞いたらいいのか、何を伝えたらいいのか、
初めての家作りでなくても、何度経験しても、自分の思いを担当者に伝えるのは難しいと思ってしまうものですよね。
なぜなら、同じ言葉でも、連想するイメージは人によって様々ですから。
家作りが進むにつれて「イメージと違う!」「伝えていたことが伝わっていない!」
などどいうことは、口コミをみてもたくさん見かけます。
もちろん、メーカー側も、お客様の要望への理解を深めるような努力するのは当たり前ですが
家作りは、営業マンだけではなく、設計士やインテリアコーディネーター等、様々な人が関わってくるので、
担当者全員に、要望をきちんと理解してもらわないといけなくなってきます。
一生住む家なのだから、自分自身の要望を「きちんと理解してもらう」という、建て主側の努力も必要なの。
「伝える」ではなく「伝わる」ことが大事ね。
「伝わる」ことが家作りを成功に導く秘訣のひとつなのよ。
うーーーん・・・あれもしたいし、これも取り入れたいし・・・
夢ふくらみすぎて、どれも叶えてほしいけど、全部とりいれると無茶苦茶になるし、上手くつたえれない~~;;
ター坊、大丈夫よ!
要望を上手く伝えるコツがあるの。
まずは、今住んでいる家や、住んでいた家の不満や問題点を整理する。
理想の家づくりに必要なことは、これまでの生活を振り返ると、おのずと新しい家のイメージが見えてくることがあります。
①今の住まいの気に入っているところは?
②今の住まいの改善したい(不満に思っている)ところは?
①今の住まいの気に入っているところは?
今の住まいのどこか気に入っているところを見つけてください。
場所ごとにみつけると整理しやすいかもしれません。
・外観、外構(バルコニー、屋上、車庫、自転車置き場、庭、など)
・玄関部
・リビングダイニング部
・キッチン
・洗面所&お風呂
・和室
・洋室(子供部屋)
・寝室
など
場所をキッチンで絞ってみましょう。
・今の対面式が気に入ってるわ!
・今のキッチンのシンクとコンロの並びが、お料理するのに使い勝手がいいわ!
・今はガスコンロだから、次もガスコンロがいいわ!
・キッチンのカウンターの高さは、今の高さが使いやすいわ!
・この冷蔵庫や食器棚はまだ新しいので、新しい家にも持って行きたい!
・食器洗い洗浄機は手放せない!
・床下収納での漬物つけるのは、私の趣味だから
など
キッチン部だけでも、色々見えてくるはずです。
今の家の冷蔵庫を持っていきたければ、その冷蔵庫が入るスペースの確保や、
開き側によって、新しい家のキッチンと冷蔵庫の位置関係がおのずと決まってくるのです。
②今の住まいの改善したい(不満に思っている)ところは?
①の今の住まいの気に入っているところと同じ場所から、こんどは、不満点をあげてください。
先ほどの例のキッチンでみてみましょう。
・対面式だけど、吊戸がついてるから、手が届かない・・・吊戸いらないかも!
・キッチンの収納が全然たりないわ!
・冷蔵庫からの動線が悪いわ!
・お料理の配膳ができるスペースが狭くて不便だわ!
・家電製品がバラバラに置くしかなくて、無駄な動きが多いわ!
・買いだめしたものをどこかに収納したい!
・食器洗うのが、手も荒れるし、時間もかかるし苦痛だわ!
・コンロのお掃除が大変!
など
不満をあげてみて気づきませんでしたか?
じつは
「不満=要望」
なのです。
先ほどのキッチン部の例でいえば
・対面式の吊戸、手が届かないから吊戸いらないわ!
→オープンカウンターやアイランドキッチンがいいわ♪
・キッチンの収納が全然たりないわ!
→作りつけの天井まである、システム収納がほしい♪
・冷蔵庫からの動線が悪いわ!
→シンク側の横に置いて、さらに家族がすぐにとりだせるような場所にしよう♪
・お料理の配膳ができるスペースが狭くて不便だわ!
→シンクの上にも作業台になるタイプやL型キッチン、アイランドキッチンもいいわね♪
・家電製品がバラバラに置くしかなくて、無駄な動きが多いわ!
→家電収納がほしいわ♪
・買いだめしたものを収納するところがない!
→パントリーをキッチン横に設けたい♪
・食器洗うの手も荒れるし、時間もかかるし苦痛だわ!122
→食器洗い洗浄機をつけたい♪
・コンロのお掃除が大変!
→オール電化にして、IHコンロにしたらどうなるかな♪
という感じで要望がはっきりみえてきますね。
そして、自分だけでなく、一緒に住む家族それぞれの不満をあげてみて、整理してみるといいですね。
家族の日常の行動パターンを書き出してみる。
家族の家にいる間の行動パターンを振り返ってみましょう。
平日と休日とに分けて、朝起きてから就寝までを、時間と、どの部屋にいて何をしているのかを、書き出してみましょう。
例:ある父娘の平日の行動パターン
・ご主人(45歳 会社員)
→6時15分起床、洗顔、髪整(洗面室)
→6時25分着替え(寝室)
→6時半新聞取り(玄関外)
→6時半頃朝食(ダイニング)
→7時歯磨き(洗面室)
→7時15分出勤→外出中
→18時半帰宅、着替え(寝室)
→19時夕食(ダイニング)
→20時食器洗い(キッチン)
→20時半くつろぎ(リビング)
→22時お風呂
→23時就寝(寝室)
・お嬢様(17歳 高校生)
→6時起床→朝シャンプー(洗面室、お風呂)
→6時半頃朝食(ダイニング)
→7時歯磨きと整髪(洗面所)
→7時20分着替え(子ども部屋)
→7時半通学→学校
→17時塾
→19時帰宅、夕食(ダイニング)
→20時食器片付け(キッチン)
→20時過ぎ勉強(子ども部屋)
→22時半お風呂
→23時ドライアー(洗面室)
→23時半就寝(子ども部屋)
このように、
家族2人を比べてみても、赤い文字部分の朝の支度の時間帯と、夜の就寝前の時間帯は、家にいる場所が重なっていますよね。
「トイレでゆっくり朝新聞が読みたいんだよね・・・」と思っているお父さんの密かな声を聞いた営業マンは
2階にもトイレが必要か?ご家族の朝の支度が重なりすぎているので、洗面のボウルは2つ必要か?とか
生活スタイルに合った間取りの提案を考えてくれるのです。
そこは、プロに任せてみましょう。
今住んでいる家を、担当者にありのままみてもらう。
お客様の今の住まいの状況を見るのも、ご提案する上でとても参考になるものなのです。
恥ずかしく思われることもあるかもしれませんが、こちらはプロですので、色々なお部屋を見ています。
あわてて掃除や整理になくても、あえて、ありのままを見てもらってください。
その際の不満部分の解決策を見出して、次のご提案につなげるのです。
その際、建て替え希望ならば、外構部分もみてもらいましょう。
車庫の位置や庭、汚水の位置、間口など確認が必要なところはたくさんあります。
家の中では、新しい家に持っていきたい家具などあったら、そのときに採寸してもらうと
間取りを提案するうえで、スムーズに進めていけます。
イメージを具体的にみてもらう。(イメージ画像や資料を用意)
たとえば、和風といっても、「純和風」なのか「ジャパニーズモダン」なのかでは、全く違う家になりますよね。
洋風だとしても「北欧風」「欧米風」「シンプルモダン風」「アンティーク調」などでも、人の印象や感じ方は様々です。
イメージの画像や資料を集めて、担当者にみてもらうのが一番伝わりやすいです。
「百聞は一見にしかず」ということですね。
まずは、それらをテーマ別に分けてみましょう。
①外観
(外観のイメージが内観のテイストにもつながってきます)
②インテリア
(テイストもですが、広さの空間がわかるイメージ写真など)
③素材
(タイルや床材などの素材で、印象も変わってきます)
それぞれ家族で気に入ったところを書き出してみてください。
家族の意見が分かれていることがわかることも、大切なことです。
そして、雑誌や、カタログの写真やDATAを収集して、打ち合わせのときにみてもらいましょう。
縛りにくかったら、これだけは避けたい!
というイメージを持っていってもいいでしょう。
家作りノートやファイルを作成される方もあります。
打ち合わせの場にいなかった人にも、伝えることができるので、とても重宝します。
住まいは、性能重視で、インテリア等のデザイン的なものは、その次に重要視しているとしても、イメージはお互いに共有しているほうが、打ち合わせもスムーズに進めることができます。
最後に、上手く営業マンに伝わったか?確認してみましょう。
上手く伝わったでしょうか?
「伝える」は建て主側のやや一方的な話になりがちですが、「伝わる」ときちんと営業マンとキャッチボールができるはずです。
最後に、すべての要望に「Yes」という営業マンには気をつけてください。
要望ばかり聞いて、無理な提案になるパターンもあります。
(予算が信じられないくらいオーバーだったとか、動線が無茶苦茶だとか、テイストがバラバラだとか)
要望に対してのこちらが気づいていない提案や、意見ができる人が、住宅のプロなのです。
できる営業マンなら、要望を叶えるだけでなく、より良い住まい方の提案も必ずしてくれるはずです。