エコキュートとは
ヒートポンプ技術を利用して空気の熱でお湯を沸かす電気給湯機です。
安い夜間電力をつかって、夜間のうちにタンクにお湯を沸かしてためておき、日中は、そのお湯を利用するので、安くお湯が使えるというのが特徴です。
エコキュートは愛称で、正式名称は、「自然冷媒ヒートポンプ給湯機」といいます。
エコキュートのエコは、エコロジーとエコノミーをかけて経済的で環境に優しいという意味を表わし、キュートは給湯をもじった造語です。
関西電力が登録商標されていますが、各電力会社や給湯器メーカーも使用しています。
エコキュートのしくみ
室外に設置されたヒートポンプユニット(熱を集める室外機)を動かして、外気の熱を吸収し、エアコンにも使われている「ヒートポンプ技術」を用いて、集めた熱を圧縮することで高温にし、その熱を使って、水を温め、貯湯ユニットに移し蓄えます。
電気代は夜間電力を利用し、(日中の単価の1/2)外の温度も活用するので、省エネルギーでお湯が沸かせます。
ただ、1日分のお湯を深夜に沸かして貯湯するので、大きなタンクの設置が必要になります。
使いきると水しか利用できなくなるので、そこだけ注意が必要です。
エコキュートと電気温水器との比較、違いは?
電気温水器とは
電気を使って、貯水タンクの中にヒーターを設置し、その熱を利用して水をあたため、お湯を沸かします。電気は深夜電力を利用できます。
瞬間式と貯湯式など種類があり、
瞬間式はお湯を使うときに瞬時に温めるもので、待機電力はかかりません。
貯湯式は電気ヒーターでお湯を沸かし、貯湯して使います。
火を使わないので、不完全燃焼やガス漏れなどの心配がありません。
エコキュートと電気温水器の違い
電気温水器は電熱ヒーターを使いますが、エコキュートはヒートポンプ式なので、使用する電力の約3倍のエネルギーをつくることできます。
●電気代
エコキュートのほうが省エネで、電気代が安くつきます。(約3倍)
主に割安な深夜の電力を使用するケースが多いため、1日30~40円程度の電気代に抑えることも可能です。
電気温水器は、消費電力5,400kWのタイプで1日2時間使用したケースでは、約130円程度(夜間12.16円/kWhで計算)の電気代になります。
つまり、このケースでは
1ヶ月で約6千円、1年では約7万2千円の電気代がかかります。
ただ、導入コストは電気温水器のほうが安く導入できます。
●設置費用
エコキュートの370Lタイプなら、
本体価格と設置費用込みで約60万円、さらに高いものだと100万円を超えることも。
電気温水器は同じ370Lタイプで約10万~30万円ほど。
●設置スペース
電気温水器は「貯湯ユニット」のみでお湯が作れます。
エコキュートは「貯湯ユニット」の他に、
「室外機」を設置する必要があるので、大きなスペースが必要です。